借主と貸主で違う、原状回復で対応する範囲|沖縄の不動産のことならグーホーム

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賃貸物件の退去時に「原状回復」は
どこまでするべき?

2018年3月号掲載
賃貸物件の退去時に「原状回復」はどこまでするべき?

借主には原状回復の義務が課せられています。そのため、賃貸物件から退去するときには、壊れた箇所や汚れてしまった箇所の回復(修繕)をしなければいけません。しかし原状回復には借主と貸主とで対応範囲が決められており、範囲外のものについては原状回復義務は課せられません。原状回復義務が課せられる範囲をしっかりと把握しておけば、退去時に「ここがまだ壊れたままになっている」、「入居前にはなかった汚れが残っている」といった余計なトラブルの発生を防ぐことができます。

原状回復と敷金の関係

入居時に支払う「敷金」は、借主が部屋を汚したり壊したりしたときの修繕費用などに充てるための、いわば「担保」のようなものです。そのため、退去までの間に部屋を汚したり壊したりすることがなければ、敷金は全額返還されます。退去時に借りた部屋の中に汚れや壁・設備などに損傷が見られる場合は、その部分の修繕費用が敷金から差し引かれます。
この「修繕」に当たるのが原状回復です。借主自身が部屋を汚したり壊してしまったのであれば、原状回復後に返還される敷金が減ってしまうのは仕方がないと言えるでしょう。
しかし冒頭で説明した通り、すべての汚れや損傷が原状回復義務の対象範囲になるわけではありません。

自然にできた汚れや損傷は「原状回復」の範囲外

国土交通省が出している「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」には、借主が負担しなければならない原状回復義務の対象範囲について、次のように記載されています。

借主が負担しなければならない原状回復義務の対象範囲

「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、貸借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損」

これはつまり借主が負担しなければならないのは、「借主が想定外の使い方をした影響で汚れたり壊れてしまった部分」の原状回復のための費用ということです。
生活をしていれば、壁紙に汚れやキズがつくのは当然のことですし、キッチンや浴槽なども使っているうちに古くなって水漏れなどの不具合が生じます。そのような、普通の生活を送っているうちに発生した汚れや損傷は経年変化とされ、原状回復義務の対象範囲には含まれません。

借主負担、貸主負担の境界線

どのような汚れや損傷が借主負担、貸主負担と区別されるのか一般的な例をいくつか紹介します。

【貸主負担になるもの(原状回復の範囲外)】
・冷蔵庫を設置していた場所にできた黒ずみ
・ベッドなどの大型家具を置いたことでできた床のくぼみ
・壁紙にできた日焼け、画びょうなどを刺したときにできた小さな穴
【借主負担になるもの(原状回復の範囲内)】
・手入れを怠ったために発生した台所や浴槽などの頑固な汚れ(油シミやカビなど)
・食べ物や飲み物のこぼした後にできた床やカーペットのシミ・汚れ
・壁紙にできた喫煙によるヤニ汚れ、釘やネジを刺したためにできた大きな穴
契約の段階でしっかり原状回復の範囲について確認し余計なトラブルの発生を避けよう。

ここまでご紹介したように、借主が負担しなければいけないのは「通常の範囲を超えた使用によりできた汚れや損傷」の修繕費用です。普通に生活しているだけで発生した汚れ・損壊箇所の修繕費用は貸主の負担になります。
退去時の原状回復にかかわる敷金トラブルはよく発生するものなので、契約の段階でしっかり原状回復の範囲について確認を行いましょう。そして、退去時には国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を参考にするなどして、余計なトラブルの発生を避けるようにしましょう。