正しく知っておこう!
「リフォーム」と「リノベーション」の違い
2019年6月号掲載
室内の改装工事には大きく分けてリフォームとリノベーションの2種類がありますが、両者は何が違うのでしょうか?同じような意味合いのものと考えている方もいるかもしれませんが、実はリフォームとリノベーションには明確な違いがあるのです。
今回は、混同されがちなリフォームとリノベーションの正しい意味合いについて解説します。
リフォームは、古いものを直す工事のこと
リフォームは、「古くなった家や設備の一部を、新築に近い状態に戻すこと」です。
家全体をリフォームすることもありますが、家の一部分のみをリフォームする場合が多いです。古くなったキッチンの修繕や、洗面所・トイレの壊れた部分を修復する工事はリフォームという扱いです。
他にも、色あせて汚れてしまったクロスの貼り替えや壁の塗替え、システムキッチンやシステムバスに入れ替えるといったリフォームを検討するケースも多く見かけます。
リノベーションは住まいの性能をアップさせること
リノベーションは、既存の建物に大規模な改修を加え、新築よりもきれいで使いやすい状態にすることを指します。
もともと「Renovation」という英単語は「革新・刷新・修復」といった意味を持ちます。リノベーションは単に古くなったものを修繕するのではなく、より便利な機能を取り入れる・デザインを一新する工事のことです。
よりリラックスできる室内になるよう間取りを変える、寒さや暑さに対応できるよう断熱性をアップさせるといった工事はリノベーションにあたります。
近年は、自由にリノベーションできる中古住宅が増えています。中古住宅を購入してリノベーションすることで、新築を購入するよりもリーズナブルに理想の住空間を手に入れられる場合もあります。
リフォームとリノベーションの違いを把握しておこう
リフォームは老朽化した場所を修繕して便利に使えるようにする工事のため、リノベーションと比較するとリーズナブルなのが魅力といえます。ただし、リフォームはあくまで修繕なので、住宅の機能が飛躍的にアップするわけではありません。
これに対してリノベーションは、個々のライフスタイルに合わせて建物を変化させることができるという良さがあります。ただしリノベーションは、リフォームよりも時間や費用が必要となる場合がほとんどです。加えて、一般の住宅ローンが利用できなかったり金利が高くなる可能性も考えられます。
リフォームとリノベーションでは、施工する内容や費用に大きな違いがあります。自宅の改装を検討している方は、リフォームとリノベーションの違いを正しく理解した上で、工事の計画を立てましょう。