マンション売却の内覧で高評価を得る完璧な方法と準備について｜不動産の価値×売却コンテンツ

内覧希望者の予約の連絡を待つ

マンション売却の内覧は、不動産会社に依頼して行うのが一般的です。不動産会社は、広告やチラシなどで内覧希望者を募り、内覧の日時や時間を調整します。不動産会社から予約の連絡が来たら、内覧日時や内覧者の特徴を教えてもらいます。

内覧日時は、内覧希望者の都合に合わせて調整しましょう。1週間後が内覧予約の日となっていても、内覧希望者の都合で当日内覧に変更になるケースもあります。そのため、当日内覧が入る可能性を想定して、日頃から部屋の準備をしておくことが大切です。

内覧に向けて部屋を準備する

内覧者は、物件を自分の生活目線でイメージするために、リビングや台所などの室内はもちろん、収納もしっかりと確認します。内覧で収納をしっかりと見せることで、内覧者からの評価が高くなり、マンションが売れやすくなります。

また、収納が狭かったり、汚れていたりすると内覧者の印象を悪くし、売却の成約につながりづらくなります。そのため、内覧では次の場所もしっかりと掃除し、広い収納を見てもらいましょう。

• 玄関収納
• リビング収納
• キッチン収納
• 寝室収納
• 洗面台下収納
• トイレ収納
• 浴室収納
• クローゼット
• 押し入れ

また、収納の使い勝手や容量なども説明しておきましょう。マンション売却における内覧の所要時間は、物件の広さや内装の状態、内覧者の質問の多さなどによって異なります。

一般的には、1件あたり30分～1時間程度が目安です。1LDKや2LDKなどのコンパクトな物件であれば、30分程度で内覧を終えることも可能です。3LDKや4LDKなどの大型物件や、内装にこだわった物件であれば、1時間程度は必要になるでしょう。

成約までの内覧回数の目安

マンション売却における成約までの内覧回数の目安は、一般的に5～10回程度です。成約までの内覧回数は、マンションの状態や周辺環境、価格などによって異なり、早ければ1回の内覧で売却できることもあります。一方で、買主にとって条件が悪ければ20回内覧を行っても、売却できないこともあります。

もし、内覧希望者が現れず、内覧回数が少ない場合は、売却予定のマンションの魅力が十分に伝わっていない可能性があります。その場合は、内覧の準備の仕方を見直すことで、より多くの内覧希望者に物件を見てもらえるようになります。

しかし、内覧回数を増やすと、内覧対応にかかる手間や費用が増える点に注意が必要です。内覧回数を増やす場合は、内覧予約のスケジュールをしっかりと管理し、内覧対応を効率化することが大切です。

内覧回数が多いからといって、必ずしも成約につながるわけではありません。内覧希望者が物件を買うかどうかは、その人の経済状況やライフスタイルなどによっても異なります。内覧回数を増やすよりも、内覧の準備をしっかりと行うことで内覧者の印象を良くし、成約率を高めることが重要です。

玄関を綺麗に掃除しておく

玄関は、内覧者の第一印象を決める重要な場所です。シューズや傘などの置き場所の汚れを落とし、玄関マットを敷いておきましょう。他にも、内覧希望者はシューズクローゼットの収納力を気にするケースが多いです。そのため、次の方法でシューズクローゼットを掃除しておきましょう。

• ステップ1：シューズクローゼットの中にあるシューズ類や収納用品など、すべて取り出す。
• ステップ2：掃除機でホコリや髪の毛を吸い取り、特に汚れがひどい場合は水拭きする。
• ステップ3：シューズの汚れは、雑巾で落とす。
• ステップ4：綺麗に掃除して乾燥させたら、もとに戻す。

シューズクローゼットの中をすべて出して隅々まで掃除しておくことで、玄関の収納力について内覧希望者に好印象を与えられます。

リビングの不要な家具を処分する

リビングは、内覧者が生活の際に最も長く過ごす場所です。不要な家具があると、空間が狭く見えたり、物件の魅力が伝わりづらくなったりします。内覧者は、自分たちが暮らす将来をイメージしながら物件を検討するため、内覧ではリビングの不要な家具は処分して、広々とした空間を演出しましょう。

また、家具は必要なものだけを配置して、すっきりとした印象を与えましょう。具体的には、次のような家具は処分するとよいでしょう。

• 使用頻度の低い家具
• 古くて傷んでいる家具
• 置き場所に困っている家具

処分予定の家具がある場合は、内覧前に業者に依頼して処分を済ませることで、内覧者の対応に集中しやすくなります。

ベランダの隅にたまったゴミを処分する

ベランダは、洗濯干し場やゴミ置き場として利用することが多く、雨や風などの影響もあり、日常的な汚れがたまりやすい場所です。特に排水溝には、枯葉や髪の毛などのゴミが溜まりやすく、放置しておくと汚れた水が溜まりやすくなります。

ベランダの隅にたまったゴミや汚れは、ホウキとちり取りなどの掃除道具があれば、次の手順で簡単に掃除できます。

• ステップ1：ホウキとちり取りを使って枯葉や大きなゴミを取り除く。
• ステップ2：新聞紙を濡らして、砂や土の汚れをふき取る。
• ステップ3：全体的にデッキブラシでこすり、汚れを水で流す。

ベランダの汚れは、比較的簡単に落とすことができます。こまめに汚れや臭いの原因を取り除いて、清潔に保ちましょう。

水回りを美しく整える

水回りに汚れやカビがあると、内覧者の印象を悪くします。洗面所や台所、風呂場、トイレなどの掃除を怠っていると、黒ずんだシミやピンク色のぬめりが発生します。これらはカビや雑菌であり、悪臭の原因となります。水回りのカビや雑菌を落としたいのであれば、次のものを準備して掃除しましょう。

たったこれだけで、安全にカビや雑菌を取り除けますので、すぐにやっておきましょう。

ポスターや写真などの私物は撤去する

内覧者は、自分たちが暮らす将来をイメージしながら物件を検討します。ポスターや写真などの私物があると、内覧者が将来のマンションでの暮らしを自分の目線でイメージしづらくなります。

他にも、ポスターや写真は、壁を隠してしまい、物件が狭く見える可能性もあります。自分の生活スタイルについてイメージしやすい状態を作り出すためにも、シンプルな空間を演出することが大切です。

室内の破損部分を修理しておく

内覧では、壁や床などの破損があると物件の価値が下がり、売却の成約に繋がりづらくなる可能性があります。そのため、壁や床の傷、ドアハンドルのガタつきなど、気になる破損部分があれば、内覧前に修理しておきましょう。

壁や床の傷については、100円均一に売られている穴埋めウッドパテと呼ばれる補修材を利用すれば、小さな傷なら簡単に修理できます。補修材には、ナチュラルやホワイト、ダークウォールナットなど、多様な種類があるため、床や壁の傷の色に合わせてベストなものを選べます。

ドアハンドルのガタつきやぐらつきについては、ネジの緩みが原因であるケースが多く、次の手順で直せます。

• ステップ1：ドライバーを使ってハンドルのネジを外す。
• ステップ2：片方のハンドルを外し、裏側も取り外す。
• ステップ3：すべてのパーツを取り外す。
• ステップ4：ドア部品の丸座を分解する。
• ステップ5：マイナスドライバーを使って丸座からネジを取り外す。
• ステップ6：丸座を分解したら、ドアに取り付け直す。
• ステップ7：先に丸座から取り付け、短いネジ、金具の順番でつけ直す。
• ステップ8：長いネジを使って丸座をドアに固定する。

ドアハンドルの修理については、一定の知識が必要です。無理に修理しようとすると、パーツが破損し、状態を悪化させてしまう可能性があります。「どうやって直せば良いかわからない」ということであれば、修理業者への相談をおすすめします。

臭いを除去する

室内に漂う生活臭は、内覧者へ与える印象を悪くするため、外の綺麗な空気を取り入れましょう。特に、最近のマンションは気密性が高いため、生活臭が漂いやすいのはもちろん、室内の湿度が高くなりがちです。湿度が高くなると、家具や収納スペースにカビや雑菌が発生しやすくなるため注意が必要です。

内覧前に換気を行うことで、次のメリットがあります。

• 室内の臭いや湿気を除去できる
• 室内の空気を清潔に保てる
• 臭いに気をとられず、リラックスした状態で内覧に集中できる

なお、マンションによっては、24時間換気システムが設置されている場合があります。この場合は、24時間換気システムを運転しておくことで、室内の空気を清潔に保てます。

24時間換気システムがない場合は、すべての窓を開けて1時間程度換気するか、換気扇を2時間程使用し、空気を清潔に保ちましょう。

不要な物は片づけて室内を綺麗に整理しておく

室内が散らかっていたり、汚れていたりすると、買主は良い印象を持ちません。また、生活感のあるものが目に入ってしまうと、部屋がごちゃごちゃとした印象となり、物件の良さが伝わりづらくなります。

不要な物は、リサイクルショップやフリマアプリなどで売却する、もしくは自治体の粗大ゴミ回収日に処分しましょう。粗大ゴミは、大きさにもよりますが500円程度で簡単に処分できます。具体的な金額や処分手順は、あなたの住んでいる市区町村ページで確認しましょう。

スリッパを準備しておもてなしする

内覧では、スリッパを準備しておもてなしするのが一般的です。内覧希望者は、室内を歩き回って設備や仕様を確認するため、スリッパを用意しておくことで足元を清潔に保てます。マンション売却の内覧でスリッパを準備する際は、次の点に注意しましょう。

• 内覧希望者の人数に合わせて、十分な数のスリッパを用意する
• 清潔で履き心地の良いものを用意する
• 玄関に置いておき内覧希望者がすぐに手に取れるようにする

内覧では、スリッパを用意しなくても内覧希望者が持参することもありますが、事前に用意しておくことで、より丁寧な印象を与えることができるため、しっかりと準備しておきましょう。

ホームステージングで印象を高める

ホームステージングとは、不動産内に家具や小物などを配置して、モデルルームのような空間を演出する手法です。ホームステージングを実施することで、次のメリットがあります。

• 室内の印象が良く見えるため、購入希望者の興味を引きやすくなる
• 部屋の広さや使い勝手がイメージしやすくなる
• 購入決断が早くなる

一方で、ホームステージングには次のようなデメリットもあります。

• 費用が発生する
• 内覧希望者の好みによっては、マイナス効果となる

マンションが空き家状態での内覧は、部屋の使い勝手がイメージしづらいため、ホームステージングを利用するメリットは大きいといえます。

また、早期売却を希望している場合、ホームステージングを実施することで、内覧希望者の関心を高めやすくなり、内覧の回数を増やせます。実際に、プロの業者にホームステージングを依頼する場合は、1ヵ月約5万円程度の費用がかかります。

内覧者の到着を笑顔で迎える

内覧時の笑顔のポイントは、主に3つあります。

住んでいる人が感じる具体的な魅力をアピールする

内覧者は、マンションのスペックや設備だけでなく、住んでいる人が感じる魅力も知りたいと思っています。具体的には、次のような点をアピールしましょう。

• 日当たりや風通しのよさ
• 周辺環境の便利さ
• 設備や仕様の使い勝手のよさ
• 住んでいる人の暮らし方

たとえば、周辺環境の便利さについては、次のような情報を提供します。

• スーパーやコンビニの近さ
• 駅やバス停の近さ
• 公園や保育園の近さ
• 病院や学校の近さ

また、設備や仕様の使い勝手のよさについては、次のような情報を提供します。

• キッチンの使い勝手
• 浴室の使い勝手
• 収納の使い勝手
• 床暖房の使い勝手

他にも、住んでいる人の暮らし方については、次のような情報を提供します。

• 家族構成
• 仕事や趣味
• ライフスタイル

これらの情報を提供することで、内覧希望者がマンションを買った後の生活をイメージしやすくなります。

質問には丁寧に答える

内覧者は、物件に関するさまざまな質問をします。そのため、質問には丁寧に答えることで、購入希望者の疑問を解消し、信頼を得ることができます。具体的には、以下のような対応をしましょう。

• 質問の背景や内容を正確に理解する
• 質問に答えられない場合は、後で調べて回答する

もし、内覧希望者が同じような質問を繰り返す場合は、回答内容について理解できていない可能性があるため、わかりやすく説明しましょう。具体的には、次のような対応を行います。

• 質問の内容を簡潔にまとめる
• 具体的な例を挙げて説明する
• 内覧希望者の立場に立って説明する

内覧時の質問は、内覧希望者が物件を買うかどうかを決める重要な情報源です。以下に、内覧時によくある質問をいくつかご紹介します。

• 周辺環境の便利さ
• 設備や仕様の使い勝手のよさ
• 修繕履歴
• 管理費や修繕積立金
• 売却価格

これらのポイントを参考にして、質問への受け答えを工夫しましょう。

内覧希望者がゆっくりと物件を見られるよう、気配りをする

内覧希望者は、マンションの状態をしっかりと自分の目で確かめたいと思っています。内覧希望者への気配りの具体的なポイントは、主に3つあります。

部屋を全体的に明るくする

部屋が明るいと全体が広く見え、物件の良さが伝わりやすくなります。具体的には、以下のような対応をしましょう。

• カーテンを開けて、日光を取り入れる
• 日光だけでは十分に明るくならない場合は、照明を最大限に明るくする
• 家具や雑貨を適切に配置する

部屋の光を家具や雑貨が遮ってしまうと、部屋が暗く見えてしまいます。そのため、内覧時は家具や雑貨が部屋の光を遮らないようにしましょう。

対処法1：マンションの売却相場から売り出し価格を見直す

売り出し価格は、マンションの売却価格を左右する重要な要素です。売り出し価格が相場よりも高い場合、内覧希望者が来ない可能性があります。売り出し価格を見直す際には、次の要素を参考にしましょう。

• 周辺の類似物件の売却価格
• 不動産会社が提示する査定価格
• 内装や設備の状態
• 立地や周辺環境

内装や設備、立地、周辺環境が悪い場合、不動産会社が提示してくれる直近の取引事例を参考に売り出し価格を見直すことで、内覧希望者の目に留まりやすくなります。

対処法2：マンションの売却時期を見直す

マンションの売却時期は、内覧希望者数の増減に影響を与えます。一般的に、マンションの売却時期は、春から夏にかけての繁忙期が狙い目です。この時期は、内覧希望者が多く、売却しやすい傾向にあります。

新築マンションの入居時期は、中古マンションの購入を検討する人が増える傾向にあるため、その時期に合わせて売却計画を見直してみても良いでしょう。

対処法3：不動産会社の広告宣伝の仕方を見直す

不動産会社の広告宣伝は、物件の認知度を高め、内覧希望者を集客するために重要な役割を果たします。広告宣伝の仕方が適切でないと、物件の魅力が伝わらず、内覧希望者が来ない可能性があります。不動産会社の広告宣伝の仕方を見直す際には、次のポイントを押さえましょう。

• ターゲットを明確にする
• ターゲットに響く表現を使う
• 複数の広告媒体を利用する
• 広告効果を測定する

ターゲットを明確にすることで、ターゲットに響く内容の宣伝ができます。また、複数の媒体を利用することで、より多くの人に宣伝できます。具体的には、次のような方法で広告宣伝の効果を改善できます。

• インターネット広告やSNS広告を利用する
• チラシやパンフレットを配布する
• 不動産情報誌に掲載する
• セミナーやイベントを開催する

不動産会社の広告宣伝の仕方を見直すことで、物件の認知度を高めることができるため、内覧希望者が来ない場合は、定期的に見直しましょう。