1LDKマンションは売れにくい?高値で売却する方法を解説
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2024.01.15
中古マンション市場の多くは、ファミリー層が支えているため、1LDKのマンションは売れにくいといわれています。しかし、1LDKマンションは築年数によっては非常に安価で買えるため、ターゲットへのアプローチの仕方を工夫すれば高値で売却できます。
今回は、1LDKマンションがなかなか売れない理由や誰に売却するべきなのか、少しでも高値で売る方法についてわかりやすく解説していきます。
目次
1LDKマンションがなかなか売れない理由
1LDKマンションを売却しようと思っても、なかなか売れないのには、主に2つの理由があります。
売却可能なターゲットが限定されている
1LDKとは、居室1部屋と8畳以上のLDK(リビング・ダイニング・キッチン)がある間取りのことです。1LDKマンションは、基本的に1〜2人暮らし向けの居住空間であるため、すでに子どもがいるファミリー層や子どもを持つ予定の夫婦の場合、将来的なライフスタイルとはマッチしないケースが多いです。
つまり、1LDKマンションは、2LDKや3LDKのマンションに比べるとターゲット層が限定されてしまうため、売れづらい傾向にあります。
20代でマンションを買うためのお金がない
1LDKマンションは、2LDKや3LDKのマンションに比べて価格が安い傾向にありますが、それでも買うためにはまとまった資金が必要となります。そのため、20代の若い世代では、買うことを躊躇するケースが多いです。
また、20代がマンションを買うことに関心が低い理由として、「賃貸で暮らした方が心理的な負担が少ない」という理由もあります。賃貸の場合、家賃を払えば住むことができるため、まとまった資金を用意する必要がありません。また、引っ越しが自由にできるため、ライフスタイルの変化に合わせて住まいを変えることができます。
一方、マンションを購入した場合は、頭金や住宅ローンの返済など、まとまった資金が必要になります。また、引っ越しが自由にできないため、ライフスタイルの変化に柔軟に対応することも難しくなります。
他にも、20代はまだ収入が安定していないケースも多いため、住宅ローンを借り入れるのが難しいという理由もあります。
1LDKマンションは誰に売るべき?
1LDKマンションは、次のような方に向けての売却アプローチがおすすめです。
子供のいない夫婦(DINKs)
最近は、新しい夫婦の在り方のひとつとして、DINKsというものがあります。DINKsとは、Double Income No Kidsの略で、共働きで意識的に子どもを持たない夫婦のことをいいます。DINKsのライフスタイルは、近年日本でも増えてきているといわれています。その背景には、次のようなものがあります。
- 晩婚者の増加
- 女性の社会進出
- 子育てに対する価値観の変化
日本では、晩婚化や未婚化の増加により、結婚や出産をしない人が増えてきているといわれています。また、女性の社会進出により、キャリアを重視する女性が増え、結婚や出産を意識的に遅らせたり、しない人も増えています。他にも、子育てに対する価値観の変化により、子どもを育てるよりも、自分の人生を自由に生きることを選ぶ人も増えています。
DINKsは、子どもの教育費や養育費がかからないため、家計にゆとりがあります。また、子どもの世話に時間を取られることがないため、自分の時間やお金を自由に使うことができます。
DINKsのような意識的に子どもを持たない夫婦なら子供部屋が必要ないため、1LDKマンションでも十分に暮らせます。また、二人で住む場合は、2LDKマンションよりも価格が安い1LDKマンションの方が、購入しやすいというメリットもあります。
子育てを終えた老夫婦
子育てがひと段落した老夫婦は、子供が独立して家を出ているケースが多く、1LDKマンションでも十分に暮らせます。老夫婦は、将来的に高齢者向けの住宅や施設に入居するケースも多いので、1LDKマンションを売却して老人ホームの資金に充てるという選択肢もあります。
もし、1LDKマンションがバリアフリーに対応した物件や駅近の物件の場合は、子育てを終えた老夫婦に訴求しやすいです。子育てを終えた老夫婦は、体力や健康が衰えてくるため、バリアフリーに対応した物件なら安心して暮らすことができます。
バリアフリーに対応した物件とは、段差をなくしたり、手すりをつけたり、滑りづらい床材を採用したりするなど、高齢者や障がい者が安全に暮らせるように設計された物件です。バリアフリーに対応した物件には、以下のようなものがあります。
- 段差がなく車椅子でも入りやすい玄関
- 手すり付きのトイレ
- 浴室やトイレの段差解消
- 車椅子でも入りやすい浴室やトイレの広い間口
- へこみや傷に強い床材
- 照明の点灯がしやすい構造のスイッチ
- 車椅子でも問題なく通れる78cm以上の廊下幅
バリアフリーはもちろん、駅近の物件なら老夫婦でも外出や買い物が便利になり、日常の暮らしがより快適になります。
物件を資産として保有したい単身者
キャリアを重ねた30代は収入や貯蓄が増えやすく、ライフスタイルが安定してくる傾向にあります。そのため、賃貸マンションに家賃を払い続けるよりも、将来を見据えてマンション購入を検討する人が増えてきます。
また、近年は住宅ローンの金利が低くなっており、初期費用を抑えてマンションを購入しやすくなってきています。そのため、単身者でも1LDKのマンション購入が現実的になってきており、将来的に物件を売却して利益を得ることを含めて資産として保有するケースも増えてきています。
不動産投資家
1LDKマンションは、空間が広いファミリー向けのマンションよりも安く、利回りが良いケースが多いため、不動産投資家に非常に人気があります。特に、賃貸需要の高いエリアでは、1LDKマンションの需要も高くなります。
そのため、空室リスクが低く、安定した家賃収入が期待できます。また、賃貸需要が高ければ、1LDKマンションの流動性も高くなります。流動性が高い物件は、多くの買い手が存在するため、希望価格で売却しやすいです。
一方で、流動性が低い物件は買い手が少なく、希望価格で売却できる可能性が低くなります。他にも、家賃相場が上昇傾向にあるエリアでは、時間の経過とともに物件の資産価値も向上する可能性が高いため、不動産投資家にとって魅力的な物件となります。
1LDKのマンションを高値で売却する方法
1LDKマンションを高値で売却したいのなら、次の方法が有効です。
ターゲット層を決める
1LDKのマンションは、ターゲット層を明確にすることで、より効果的な売却アプローチができます。1LDKマンションのターゲット層は、立地によって求めるユーザー層が異なります。
たとえば、都心部に近い立地の1LDKマンションは通勤に便利なため、単身者やDINKS層の需要が高い傾向にあります。一方、郊外に近い立地の1LDKマンションは、定年退職後の夫婦や子育てが一段落した夫婦、子供が独立したことで郊外に移住して子育てに費やした時間を自分たちの趣味や仕事に充てたいと考えるユーザー層に人気があります。
売り出し価格を適切に設定する
1LDKのマンションの売り出し価格を適切に設定することは、高値で売却するための重要なポイントです。売り出し価格が高すぎると、買い手が見つからず、売却までに時間を要してしまう可能性があります。逆に、売り出し価格が低すぎると、損をしてしまいます。
1LDKのマンションの売り出し価格を適切に設定するには、以下の点を考慮することが大切です。
- 物件の相場
- 修繕費や諸経費
- 売却までの期間
それぞれのポイントについてご説明します。
物件の相場
売り出し価格を決める際には、まず、物件の相場を把握することが大切です。相場を把握するためには、複数の不動産会社に査定を依頼するのがよいでしょう。正しい査定額を算出するためにも、事前に以下の点を明確にしておきましょう。
- 所在地
- 築年数
- 間取り
- 設備
- 周辺環境
これらの点をまとめておき、複数の不動産会社に査定を依頼することで、スムーズなコミュニケーションが可能となり、より正確な相場を把握できます。
修繕費や諸経費
売り出し価格は、物件の価格だけでなく、修繕費や諸経費も含めて設定する必要があります。修繕費や諸経費とは、物件を売却する際に発生する費用のことです。修繕費とは、物件の傷や汚れを修繕する費用のことです。諸経費とは、不動産会社への仲介手数料や登記に必要な費用のことです。
修繕費や諸経費は、物件の価格に応じて変動するため、売り出し価格を決める際には、これらの費用も考慮することが大切です。
売却までの期間
相場より高い価格で売却したい場合は、売却までの期間を長くすることが大切です。売却までの期間が長い場合、買主が現れても売り急ぐ必要がないため、納得の価格で売却できます。ただし、売却までの期間を長くすると、以下のデメリットもあります。
- 物件の状態が悪化する可能性がある
- 売却時期を逃してしまう
売却までの期間を長くする場合は、物件の状態を良好に保つことが大切です。定期的に清掃や修繕を行うことで、物件の魅力を維持できます。
また、売却までの期間を長くする場合は、売却アプローチを継続することも大切です。物件情報を広く発信することで、より多くの買主に知ってもらうことができます。以上の点を考慮して、以下の手順で売り出し価格を設定しましょう。
- ステップ1:複数の不動産会社に査定を依頼して、相場を把握する。
- ステップ2:相場をもとに、売り出し価格の下限を決める。
- ステップ3:修繕費や諸経費を考慮して、売り出し価格の上限を決める。
- ステップ4:売却までの期間を考慮して、売り出し価格を決定する。
売り出し価格を決める際には、不動産会社の担当者と相談することも大切です。売買実績や売買経験が豊富な不動産会社に相談できれば、市場相場や売却までの期間などの情報を踏まえて、適切な売り出し価格を提案してくれるでしょう。
宅配型トランクルームサービスを使って物件の状態を整える
1LDKのマンションは収納スペースが限られているため、部屋に荷物や家具を置いたままにしていると物件が狭く見えたり、使い勝手が悪い印象を与えたりする可能性があります。
その場合、宅配型トランクルームサービスを使って、不用品をトランクルームに預けることで、物件のスペースを広く確保できます。また、物が散らかっていないことで、物件が清潔で整理されている印象を与えることができます。
宅配型トランクルームサービスとは、自宅の荷物を収納場所に送るだけで、好きなタイミングで荷物の出し入れができるサービスのことです。スマホを使って荷物の保管を依頼すると、専用ボックスが送られてきます。
荷物の出し入れは、会員ページで取り寄せ依頼を行えば、自宅で受け渡しを行うだけなので手間がなく簡単です。一般的な料金の目安は、次のとおりです。
サイズ1:433x325x325mm
- 容量:20kg(文庫本なら60冊~80冊程度が入るサイズ)
- 月額保管料:220 円(税込)
- 継続保管料の目安:1カ月:220 円(税込) / 半年:1,320 円(税込) / 1年:2,640 円(税込)
サイズ2:674x404x271mm
- 容量:25kg(サイズ1よりも奥行きがあるため、おもちゃの保管に便利なサイズ)
- 月額保管料:440 円(税込)
- 継続保管料の目安:1カ月:440 円(税込) / 半年:2,640 円(税込) / 1年:5,280 円(税込)
宅配型トランクルームサービス会社によっては、倉庫管理のプロが湿度や温度管理を行っており、万全のセキュリティ体制で荷物を守ってくれるため、長期保管を依頼したい場合でも安心です。
他のマンションと比較する
1LDKのマンションを高値で売却したいなら、他のマンションと比較することは大切です。他のマンションと比較することで、自分のマンションの相場や価値を把握できます。
また、他のマンションの特徴や強みを参考にすることで、自分のマンションの魅力をアピールしやすくなります。具体的には、以下の点を他のマンションと比較しましょう。
- 立地
- 築年数
- 設備
- 部屋の広さ
- 間取り
立地は、マンションの価値を大きく左右する要素です。同じ間取りや設備のマンションでも、立地が悪いと価値が下がります。築年数は、マンションの価値を判断する重要な基準で、築年数が古いほど価値が下がります。設備は、マンションの価値を高める要素です。最新の設備を備えていると、価値が上がります。
他にも、部屋が広く使い勝手の良い間取りだと、買主に快適な空間であることをアピールしやすくなります。
1LDKのマンション売却が得意な不動産会社に相談する
不動産会社の売却アプローチには、得意分野・不得意分野があります。そのため、1LDKマンションの売却アプローチが得意な不動産会社に相談することで、ターゲット層の具体的な要望に合わせた効果的な提案ができます。具体的には、次の点で1LDKマンションの売却が有利になります。
ターゲット層の具体的な要望を把握している
1LDKのマンションの売却に強い不動産会社は、単身者やDINKSのライフスタイルに関連する具体的な要望をしっかりと把握しています。そのため、ターゲット層が興味を引くようなセールストークや各種集客媒体への売却アプローチが非常に得意です。
効果的な広告宣伝を行うノウハウがある
1LDKマンションの売却に強い不動産会社は、不動産情報サイトはもちろん、新聞やSNSなど、それぞれの媒体に存在するターゲット層に対して効果的な広告宣伝を行うノウハウがあります。そのため、短期間で買い手を見つけることができ、売却がスムーズに進みます。
適切な売り出し価格を提案してもらえる
1LDKマンションの売却が得意分野の不動産会社には、その分野に特化した数多くの売却実績があり、その地域の相場や価値をしっかりと把握しています。そのため、売主の売却計画に合わせた適切な売り出し価格を提案してもらえます。
1LDKマンションの売却経験が豊富な不動産会社は、次の方法で探すことができます。
- 不動産一括査定サイトを利用する
- 地元の不動産会社に直接問い合わせる
1LDKマンションの売却実績が豊富な不動産会社は、その地域特有の売却ノウハウを蓄積しており、スムーズに売れる可能性を高めてくれます。また、対応が丁寧な不動産会社なら、売却手続きを安心して任せることができます。
【まとめ】1LDKのマンションは高値で売却できる!不動産会社に相談しよう
ファミリー層が支える中古マンション市場では、1LDKマンションは売れにくいといわれていますが、売却できないわけではありません。立地からターゲット層を決めて、1LDKマンションの売却が得意な不動産会社に相談すれば、高値で売却できます。
その際、グーホームの一括査定を利用すれば、1LDKマンションの売却が得意な不動産会社が見つかります。1LDKマンションの売却に関するご相談は、売主様の対応に慣れたオペレーターが丁寧に承りますので、ぜひお気軽にご相談ください。