マンション売却前のリフォームは必要なし?売却額を上げる方法を解説|不動産の価値×売却コンテンツ

マンション売却前のリフォームは必要なし?売却額を上げる方法を解説

  • マンション
  • 売却
  • リフォーム

2024.01.19

マンション売却前のリフォームは必要なし?売却額を上げる方法を解説|不動産の価値×売却コンテンツ
出典:写真AC

室内に、経年劣化による古さや小傷が目立つマンションを売却する場合、「売る前にリフォームが必要なのでは?」と思ってしまう人もいるかと思います。もちろん、室内を綺麗にリフォームすれば、マンションを高値で売却できるでしょう。

しかし、基本的に売却前のマンションにリフォームは必要ありません。経年劣化による古さや小傷が目立つからといった理由で安易にリフォームをしてしまうと、損をする可能性があります。

今回は、マンション売却前のリフォームが必要ない3つの理由や判断に迷った場合の具体的な考え方、売却額を上げるためのリフォーム以外の方法についてわかりやすく解説していきます。

目次

マンション売却前のリフォームが不要な3つの理由

マンション売却前のリフォームが不要な理由は、大きく分けて以下の3つです。

マンション売却前のリフォームが不要な3つの理由
出典:写真AC

リフォーム費用が回収しにくい

マンション売却前のリフォームが必要ないといわれる最大の理由は、リフォーム代金を回収することが非常に難しいからです。リフォーム費用は、マンションの物件価格に上乗せして売却するのが一般的です。

しかし、リフォーム費用を売却価格に上乗せすると、相場よりも高くなり買主が見つかりづらくなる可能性があります。たとえば、リフォーム前に1000万円で売却可能なマンションがあるとします。もし、200万円のリフォームを行ったら、売主としては1200万円で売りたいと思うでしょう。

実際に1200万円で売りに出しても、結局は1100万円にしかならないケースも多いです。この場合、200万円のリフォーム代金を支払っても100万円しか回収できず、100万円は損失となります。つまり、リフォームしない方が多くの売却益を得られていたということです。

リフォーム費用は絶対に回収できないわけではありませんが、回収できないケースが多いため、大きなリスクを伴ってまでやる必要はないといえるでしょう。

買った後に多くの人がリフォームをする

マンションは間取りや設備が標準化されており、自分好みの空間にするには、多くの場合、リフォームが必要になります。そのため、多くの方は理想の空間にするためにマンションを買った後にリフォームを行います。

もし、マンション売却前に買主の理想と合わないリフォームをしてしまうと、逆に売れなくなるリスクが非常に高くなります。たとえば、お風呂場のリフォームといっても、デザイン・機能・心地よさのすべてが揃ったハイグレードなタイプや高齢者が使いやすいバリアフリーのもの、湯船のお湯のあたたかさを維持しやすいものなど、利用者の要望に合わせて多種多様なタイプがあります。

また、水栓金具の取り付けリフォームといっても、一般的なシングルタイプや節水につながるタッチスイッチ、センサーで動く自動水栓があり、買主に合わせて選ぶのは非常に難しいでしょう。

仮に、買主の好みが分かっていても、常にリフォーム代金の回収リスクが伴います。それならリフォームせずに、買主にすべてお任せした方が賢明な選択といえます。

リフォームよりも築浅を希望している

リフォームされたマンションよりも、築浅の物件を希望する人は意外と多いです。たとえば、新しい築浅の物件はリフォームや修繕の必要が少ないため、住む際の手間やコストを削減できるという魅力的な特徴があります。また、築浅の物件は通常、現代の建築基準に合致しており、設備や構造が新しいため、快適でエネルギー効率が高いことも大きな特徴のひとつです。

一方、築古のマンションは、設備や構造に問題を抱えているケースが多く、買ったあとにリフォームするには多くの時間と費用を要することがあります。また、リフォームの過程で結露による木材の損傷や古い配管の劣化、電気配線の不良など、壁や床下に隠れた予期せぬ構造的な問題が発生する可能性もあります。

築浅の物件を選ぶことでこれらのリスクを回避できるため、リフォームされた築古のマンションよりも、築浅のマンションが選ばれるということです。

リフォームすべきか迷った場合の判断方法

不動産市場では、リフォーム済のマンションを探している方は少なく、マンション売却前にリフォームを行っても、リフォーム代金を回収できずに損をするケースがほとんどです。そのため、基本的に売却前のリフォームはお勧めしません。

ただし、破損がひどい場合や設備を修繕しないと売れる可能性が極めて低い場合は、問題のある場所に集中してリフォームした方が良いケースもあります。もし、マンション売却前にリフォームするべきか迷ったら、一度不動産会社の方に「売る前にリフォームした方が良いですか?」と聞いてみることをおすすめします。

不動産会社が「リフォームした方が売却しやすい」と説明してくれるのなら、お得なリフォーム方法についてアドバイスをもらいましょう。

リフォームすべきか迷った場合の判断方法
出典:写真AC

リフォームが有効なケース

マンション売却前にリフォームした方が有効なケースは、以下のような状況と考えられます。

築年数が古く、内装や設備が老朽化している

築年数の古いマンションは、内装や設備が老朽化しており新たな暮らしを始めるには想像以上の修繕費用を要します。そのような場合は、マンション売却前にリフォームをしておくことで、将来的な修繕費用を抑えられます。また、内装や設備を新しくすることで、売却価格の向上が期待できるでしょう。

水回りがひどく汚れている

台所や浴室などの水回りは、使用頻度が高いため汚れが目立ちやすいです。もし、ひどく汚れている場合は、リフォームによって水回りを清潔にすることで買主の印象を良くし、売却を有利に進めることができます。

間取りの設計に問題がある

間取りの設計に問題を抱えており使い勝手が悪い場合、リフォームによって間取りを変更することで、より快適な空間にできます。たとえば、窓を大きくし壁を取り払いリビングエリアとダイニングエリアを一体化させることで空間をより明るく開放的にできます。

他にも、窓の位置を変更して日照を最大化することで、最小限の明かりで暮らせるエネルギー効率の良い空間をつくることができます。

バリアフリー化したい

マンション売却後に、高齢者や障がい者の方が住む可能性が高い場合は、バリアフリー化することで、安心して暮らせる空間にできます。バリアフリー化は高齢者や障がい者にとって日々の居住環境の向上につながります。また車椅子や歩行補助具を使用する人々にとっては、障害のないアクセスや広々とした通路、段差の解消などが非常に重要です。

一般的なリフォーム費用の相場

もし、「売却前にマンションをリフォームした方が高値で売れそう」という判断をした場合、どれくらいのリフォーム費用が必要なのでしょうか。下記は、一般的なリフォーム会社の費用相場となります。

リフォーム費用の相場一覧

  • 浴室リフォーム:80万円~100万円
  • リビングリフォーム:50万円~100万円
  • 台所リフォーム:60万円~90万円
  • トイレリフォーム:20万円~30万円
  • ダイニングリフォーム:30万円~60万円
  • 寝室リフォーム:20万円~40万円
  • 洗面リフォーム:20万円~30万円
  • 玄関リフォーム:10万円~20万円
  • ベランダリフォーム:20万円~30万円

リフォーム会社のページを見ていると、マンション向けの水回り4点(お風呂・台所・洗面台・トイレ)リフォームが約100円で提供されています。そのため、1か所なら10万~50万、4か所まとめて100万円~150万でリフォームを検討する方が多いようです。

マンションの売却額を上げるリフォーム以外の方法

マンションの売却額を上げる方法は、リフォームだけではありません。次にリフォーム以外の売却額を上げる有効な方法についてご説明します。

マンションの売却額を上げるリフォーム以外の方法
出典:写真AC

不用品処分サービスを使って部屋を片付ける

マンションに不用品を残したままにしていると、内覧に訪れた買主に対して悪い印象を与えてしまいます。そのため、不用品処分サービスを使って部屋を片付けることをお勧めします。これにより広々とした解放感を感じさせ、物件の魅力を高めることができます。

不用品処分サービスとは、業者が依頼者の部屋に訪問し不用品をまとめて回収してくれるサービスのことです。自分で不用品を処分する手間が省けるため、掃除が苦手な方や時間のない方にとって、非常に便利なサービスです。不用品処分サービスの料金の目安は、次のとおりです。

  • かご台車1台分:9800円
  • 軽トラック1台分:11800円
  • 中型トラック:24800円
  • 大型トラック:34800円

不用品処分サービスによっては、搬出作業や梱包、階段料金がすべて含まれておりますので、キャンペーンの利用も含めて検討してみると良いでしょう。

マンションの売り出し時期を見直す

マンションの売り出し時期は、売却価格に大きく影響します。一般的に、1月~3月は売却需要が高まるベストシーズンです。この3ヵ月は、学生・社会人ともに新しい暮らしが始まる時期に合わせて新居を探し始めるため、売却価格が上がる傾向にあります。

一般的にマンションを売却するには、3ヵ月程度の期間を要します。そのため、1月~3月のベストシーズンに売却するには、少なくとも11月に不動産会社と媒介契約を交わし、売却計画を立てていく必要があります。

一方で、6月~8月はマンション売却が難しいといわれています。日本の6月は梅雨の時期の真っただ中です。天気の悪い梅雨の時期が続くと人の動きが減り始め、7月からは気温が高くなる影響から、さらに人の移動が少なくなります。

また、人事異動による転居もほとんどないため、マンションを売却したいと思っても内覧につながらないケースが多くなります。どの時期に売却するかによって、価格や売れやすさが変わってくるため、マンションが売れない場合は、買主へのアプローチ方法はもちろん、時期の見直しも検討していきましょう。

家事代行サービスに部屋の片づけを依頼する

家事代行サービスとは、プロのスタッフが依頼者の自宅に訪問し、掃除や洗濯、買い物など日常的な家事を代行してくれるサービスのことです。家事代行サービス会社には、部屋の片づけや整理、収納を非常に得意としている専任スタッフがたくさん在籍しています。

そのため、家事代行サービスに部屋の片づけを依頼することで、物件の魅力を高め、売却価格を上げることができます。家事代行サービスの料金の目安は、次のとおりです。

  • 初期費用0円
  • 年会費0円
  • サポート代金1時間1000円~
  • 鍵の預かり金0円
  • 交通費 実費精算
  • 1時間を超える場合 15分単位で指定可能

家事代行サービスによっては、初期費用や年会費、鍵の預かり金が発生することもあります。しかし、徹底したコスト削減によって1時間1000円から利用できるサービスもあります。

家事代行サービスは、あくまでも一般的な家事の代行が仕事なので、部屋の整理や掃除、雑巾がけなどがサービス内容となっています。しかし、専門知識や専用道具の必要なエアコンの分解掃除や浴室にびっしり生えたカビの掃除を依頼することはできません。

ハウスクリーニングを利用する

ハウスクリーニングとは、掃除の専門業者が依頼者の自宅に訪問し、素人では難しい場所や手の届かないところも含めて家の中をすべて綺麗にしてくれるサービスのことです。

ハウスクリーニングの料金は、間取りや居住中なのかによって異なります。具体的な料金の目安は、次のとおりです。

間取り 空き家の料金目安 居住中の料金目安
1R・1K 20,000円~30,000円 17,000円~40,000円
1DK・2K 24,000円~30,000円 30,000円~40,000円
1LDK・2DK 30,000円~40,000円 42,000円~70,000円
2LDK・3DK 40,000円~42,000円 52,000円~70,000円
3LDK・4DK 44,000円~75,000円 62,000円~100,000円

専門性の必要ない掃除なら家事代行サービスで問題ありませんが、専門知識や専用道具が必要な一般的な家事を超える掃除の依頼なら、ハウスクリーニングに相談しましょう。

数万円程度の部分修繕を行う

マンション売却時の査定では、物件の状態や立地など、さまざまな要素が考慮されます。その中でも、室内の清潔感や設備の状態は、買い手にとって重要なポイントです。100万円以上のリフォームをしなくても、特に状態の悪い場所に限定した部分補修なら数万円程度でできます。

たとえば、台所はよく水を使うため、水濡れによって扉に傷みが生じてしまうケースが多いです。傷みが生じた場合、1m当たり7,000円程度で売られている塩化ビニールシートを使うことで修繕できます。

他にも、水濡れや水はねの多いトイレ床は、傷みが生じやすい場所のひとつです。トイレは、クッションフロアと呼ばれる塩化ビニール系素材の床材に貼りかえることで、新品同様にできます。クッションフロアへの貼りかえ手順は、次のとおりです。

  • ステップ1:クッションフロアを準備する。
  • ステップ2:作業前に床を掃除する。
  • ステップ3:新聞を使ってトイレ全体の型取りをする。
  • ステップ4:型に合わせてクッションフロアをカットする。
  • ステップ5:クッションフロアを貼る。

クッションフロアは、インターネット上で3000円で買えます。これらの部分修繕を行うことで、物件の印象を大きく改善できます。買い手からの印象が良くなれば、売却価格を上げることも期待できるでしょう。

築古マンションの売却が得意な不動産会社に相談する

築古マンションは、築年数や設備の状態などにより、価値が下がりやすくなっています。そのため、築古マンションを高値で売却するには、専門的な知識やノウハウが必要です。築古マンションの売却が得意な不動産会社なら、物件価値を最大限に引き出すためのノウハウを有しており、買主の情報にも詳しいため、売却手続きをスムーズに行えます。

また、会社の規模を問わず地域の不動産市場に詳しい不動産会社は、類似物件の価格動向や需要の変化について正確な情報を持っています。そのため、適切な価格設定ができ、高値での売却を実現できます。

他にも、優れた交渉スキルを有する不動産会社を見つけることができれば、価格や契約において売主の利益を最大化するために効果的な交渉を行うことも可能です。

【まとめ】マンション売却前にリフォームすべきか迷ったら不動産会社に相談しよう

ほとんどの場合、マンション売却前のリフォームは必要ありません。なぜなら、リフォームしたからといって売却価格が上がるとは限らないからです。マンションの売却額を上げる方法は、リフォーム以外にもたくさんあります。仮に、リフォームが必要と思える状態でも、不動産会社に「売却前にリフォームが必要ですか?」と聞いてみることをおすすめします。

不動産会社を探す際は、グーホームの一括査定のご利用をおすすめします。3社以上の不動産会社から査定を受けることで、物件の実際の市場価値をより正確に把握できます。また、異なる不動産会社から査定を受けることで、それぞれの会社の専門性や提供するサービスを比較し、自分に合った不動産会社を選択できます。

マンション売却は大きな取引であり、信頼性や相性も重要です。グーホームの一括査定では、オペレーターが売主の要望に合った不動産会社を無料で紹介しておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【まとめ】マンション売却前にリフォームすべきか迷ったら不動産会社に相談しよう

不動産売却のことでお悩みなら

この記事を書いた人

グーホーム編集部

グーホーム編集部

これからの不動産の価値を伝えるため、沖縄を駆け回るグーホーム編集部。
不動産の専門家や沖縄に精通する皆様に支えられ、執筆を楽しんで行っています。
不動産の資産価値を調べる際に参考にしてください!

株式会社プロトソリューション

株式会社プロトソリューション

プロトソリューションは、「KANDOU COMPANY(感動カンパニー)」を企業目標とし、
データとテクノロジーで人々に感動を届け、地域・社会に貢献する企業です。