i-tec株式会社 比嘉 智史(ひが ともふみ)さん|沖縄の不動産会社インタビュー

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不動産から金融相談まで 理想は総合コンサルタント

i-tec株式会社 代表取締役比嘉 智史(ひが ともふみ)── 2015年09月号掲載

野球や陸上競技で培った経験から「継続は力なり」を座右の銘に掲げる。
仕事においては「他者との交流を大事にしている」という。

元銀行員の人脈活かす ニーズに即した橋渡し

── はじめに、御社の仕事内容など概要についてお教えください。

仲介、売買、賃貸管理など不動産全般ですね。那覇・浦添などの南部エリアを中心に県内全域の物件を扱っています。スタッフは不動産業に従事している者が5名、そして行政書士事務所に2名在籍しています。

── 御社の経営方針をお聞かせください。

やはりお客さま第一が基本。ニーズにあった商品を提供していくということになりますね。加えて私と行政書士が銀行出身ですので、行政手続き、金融相談、融資も絡んだような形での事業プロジェクトの提案などもさせていただいています。

── お客さまからよく受けるご相談内容はどういったものがありますか。

私が金融関係出身ということで紹介を受けて来られるお客さまもいらっしゃいますので、融資の相談をされる方は多いですね。そこで詳しく話を聞いて、その内容に合った金融機関へ橋渡しをするというような、いわゆるコンサルティングを行うこともあります。年齢的に支店長クラスの方とのパイプが多いので、何か問題があってもお客さまにとって良い状況を作れると思います。

── 人脈の部分も含めて、銀行で培った経験が御社の強みになっていると感じます。

それは強みの一つになっていますね。加えて弊社のスタッフには宅地建物取引士は当然として、不動産コンサルティング技能者、行政書士もいます。更には司法書士や土地家屋調査士、弁護士、税理士、経営コンサルタントなど多岐に渡るパイプがありますので、お客さまに合った“繋ぎ”ができます。
全ての業務を自分たちで抱えるのではなく、お客さまの求めに応じて適切な“繋ぎ”ができるのは強みだと感じています。

── それぞれの専門知識に長けたプロフェッショナルの方に橋渡しをしてもらえるというのはお客さまにとっても安心感がありますね。

弊社はスタートこそ不動産業ですが、将来的には総合コンサルタントを目指しています。これは理想ですが、一つのビルに不動産屋も行政書士も弁護士も揃っていて……とワンストップサービスが果たせるようなことができればなぁ、と思いますね。賃貸に特化するなど同じ不動産業でも様々なやり方があると思いますが、弊社は幅広くコンサルティングができるような位置にいたいですね。

信頼関係が結ぶ お客さまとの繋がり

── これまで営業を続けてきた中で、印象に残っているエピソードなどはありますか。

私共が現在管理している賃貸物件は、いわゆる“飛び込み”で取ったものではありません。
以前に弊社で金融相談を受けて「支払額が軽減できた」「滞納が全部無くなった」と正常化できたお客さまから、収入物件の管理を任せていただけるようになったのがほとんどです。また、以前から携わってきたオーナーさまに認めていただいて、別のオーナーさまを紹介していただくということもあります。
私共が行ってきた提案等に対してお客さまからの理解を得て、新たな仕事に繋がっていますね。

── 業務でのネットワークとは別に、信頼関係を結んだお客さまとの繋がりもあるのですね。ところで、社長が社員の方々に求めていることなどはありますか。

社員にとってやりがいがある職場にならないと、個人の能力も伸びてこないと思うんですね。なので「社員の満足度を高める企業」という指針を実現するために、一緒に考えていく。そうやっていくことで個人のレベルも上がっていくと思いますし、利益を分配していくこともできるのではと思います。

── 会社の経営に関して社員の方々と話し合うこともありますか。

毎日のミーティングを行う中で、社員から忌憚のない意見が出てくることもあります。会社経営については社長のワンマンではいけないと考えていますので、しっかりと意見に耳を傾け、皆で経営を考えていく方向性が必要だと思います。
また、社員それぞれがこれまでの経歴の中で多岐に渡る仕事をしてきた者たちなので、そこで培ってきた専門知識を生かした新規事業の提案などもどんどん出してほしいですね。

── 沖縄の不動産取引についてどう捉えていますか。

今年に入ってからだと思うんですが、沖縄県内は不動産に限らず、バブル期に突入していると感じます。
中でも軍用地は、県外の方がかなり買いに来ています。しかし内地の企業の需要があるからといって、どんどん売っていいのかというと疑問があります。
この先軍用地が返還になった時に、地元の人々が中心となって事業をやっていくべきではないかと。近年は観光業も好調で内地企業の参入も目立ちますが、すべてを内地の企業にお任せしてしまってもいいのか。沖縄のレベルがまだまだ追いついていない現実はありますが、若い世代が「沖縄の未来を担っていくんだ」という意識を高めて、レベルを上げていかなければならないと思いますね。

── 近年、県外の大手企業が次々に参入している状況も見逃せません。

人口140万人ほどの規模の地域に県外の大手企業が入ってくるということは、よそから見ればまだ付け入る隙があるということ。そういった状況で、沖縄の中で利益が循環するような仕組みを考えていかなければいけないと感じますね。
例えばこの2~3年で需要が減り空室が増えてきたとされる外人住宅も、単に売却していくのではなく民宿用にリノベーションして新たな収益に繋げるという手段も考えられます。こういった特徴的な物件の活用法を、地元のネットワークを通じてみんなで力を合わせて提案していくことが必要だと思いますね。

設立10年目間近 規模拡大で理想目指す

── 今後の展望についてお聞かせください。

弊社は経営9年目に入り、贔屓のお客さまもついてきました。また、自らの収益物件も確保できました。今後の展開としては、管理物件や賃貸・仲介も増やしていきたいという考えがあります。そのために従業員の増員を検討していきたいですね。そうやって将来的には、総合コンサルタントへと成長していけたらと思います。10年…15年かかるかな?(笑)

── 他ではあまり見ない業態だと感じます。

同業者の中でも、それぞれ強みの部分があります。賃貸だけを長らくやってきた所もありますし、そういったところは確立されたノウハウがあり、同じことをやってもかないません(笑)。相続の相談や融資の話、事業の話……幅広く提案できるのが私たちのスタイル。ただし一人勝ちの状態を狙うのではなく、ネットワークの中でお互いのビジネスを成立していけるようにしたいですね。

i-tec株式会社

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所在地

沖縄県浦添市伊祖2-2-2

営業時間

09:00~19:00

定休日

日曜・祝祭日

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