人との出会いを守り、本島北部から世界へ羽ばたく
有限会社東洋住研
代表取締役
山城 千明(やましろ ちあき)── 2021年09月号掲載
感銘を受けた本として、小林正観:著『そ・わ・かの法則』を挙げる。
同著で紹介される「掃除・笑い・感謝」を日々の生活でも大切にしているという。
人と人との橋渡しが信条。国内外に広がる人の輪

── はじめに、御社の概要についてお聞かせください。
パートのスタッフを含めて3名のスタッフが在籍していますが、家族で運営しています。
不動産売買と開発許可申請が主な事業です。
営業エリアは本島全域としておりますが、うるま市以北が中心ですね。
── 開発許可申請を主業務とされているのは、リゾート地が多い北部ならではですね。では、御社の経営方針についてお聞かせください。
「人との出会いを大切に誠心誠意仕事をしていく」
「グローバルで革新的な企業を目指す」
「売る方も買う方も幸せになるようにという思いで仕事をする」
という3つの方針を掲げています。
これは私が平成14年(2002年)に社長就任した折に「人と人との橋渡し。お客さまのお役に立てることが、わが社の喜び」という理念を立て、この理念を基に作りました。
── やはり一つ一つの出会い、繋がりの輪が企業のベースになる、ということですね。
そうですね。これまでお付き合いのあるお客さまから、別のお客さまを紹介していただくという機会に恵まれました。本当にありがたいですね。
── そして「グローバルな企業を目指す」という思いは社名にも込められているとか。
はい。社名の『東洋』は平成5年(1993年)の会社設立の際に「これからはアジアを舞台に活躍を目指す時代だ」と、先代社長である夫が名付けました。
設立当初は「沖縄の小さな企業がアジアを舞台に?」と感じていましたが、業務を続ける中で日本各地のお客さまとお付き合いする機会が増え、さらには海外へも輪が広がり、設立時の思いが現実になったと感じています。
── 海外では香港やフィリピンといったアジア諸国のほか、ドイツのお客さまもいらっしゃるとか。
海外のお客さまは皆、日本や沖縄が大好きという前提があり日本語が流暢なので、商談などは日本語で進める事が多いですね。
娘たちが英語を話せるので、彼女たちに助けてもらう場面もあります。
── なるほど。広く国内外のお客さまの輪を広げ、win-winの関係を築いていくということですね。
女性の視点を活かしコミュニケーションを育む

── では、御社の強みをお伺いしたいのですが、『整理収納アドバイザー』の資格をお持ちなのだとか。
過去に賃貸業務もやっていた頃、入居者から「限られたスペースの中で、どうやって収納したらいいか分からない」という相談を受け、アドバイスを送る事が多くありました。
特に主婦の方からの収納に関する相談が多い印象で、このやりとりが後に売買に繋がる事もありました。
── 整理整頓はある種、永遠のテーマかもしれません(笑)。
そうですね。中でも「物が捨てられない」という悩みをよく聞きます。
そういった時には「何も見ずに捨てましょう」と伝えています。
── その心は?
長らく中身を見ていないような物であれば、それは使わない物なので「迷わず捨てる」ということですね。
── 大掃除の時、奥に仕舞っていた本を読み返して時間が過ぎてしまうという事もよくやってしまいます(笑)。
本は一度読み終えたら処分して、必要になったら買い直す。
洋服も一年以上着ていないものは処分していいと思いますね。
── 勉強になります(笑)。このほか、スイーツを作るのもお得意だと。
接客の際にお出ししていますが、お客さまや同業の方から「習いたい」ということでスイーツ教室を開くこともありますね。
こういった心遣いは女性ならではだと思います。
── 手作りのものを通してコミュニケーションの輪が広がるというのも素敵ですね。
女性の視点を存分に活かせるという点も強みの一つだと感じます。
── さて、山城代表が社員に求める考え、行動などはありますか。
「出会いを大切にし、人を大切にしていく」ということですね。
技術面は後からカバーできると思うので、人の縁は大切にしてほしい。
昨今は特に人と出会う機会も少なくなっていますし、相手を想うことで湧き出る知恵やアイデアもありますので、マインドが大事だと思いますね。
可能性秘める農業を不動産業でサポート
── ところで、今オススメの物件として「民泊に適した物件が増えてきた」と伺いました。
高級ではありますが、目の前に海があるなど、ロケーションが格別な物件です。
ご自身で住まわれても良し、投資として購入されるのも良いかと思います。
── そして、無人島の物件もあると伺いましたが、どういった内容なのでしょうか?
現在扱っている物件は島全体の10%ほどですが、それでもかなり広大な面積になります。
こういった物件は極めて珍しい事例ですが、さまざまな用途に活かせると思います。
── では、今後の展望についてお聞かせください。
農地をどんどん仕入れていきたいですね。
これからの時代は農業が大事になってくると考えています。
── 昨今は若年層の間でも農業に取り組む人が少しずつ増えてきていると聞きます。
今後、農業がビジネスチャンスとしても定着する時代になると思います。
近年は農業もAI化が進み、発展が進んでいる側面もありますね。
恩納村内は現在使われていない農地も多く、そういった土地を活用していきたいという思いもあります。
コロナ禍を経て、日本元来の姿であった自給自足の考えも見直されてきています。
100%自給自足とまでは行かなくても、輸入に頼らないライフスタイルを作るためにも、農地活用の活性化のお手伝いができたらと思います。
── ちなみに、山城代表ご自身も畑を持っておられるとか。
はい。ピーマンにゴーヤー、あとヘチマも育てています。 私自身が自然栽培協会に属しており、協会を通じて農地の地質や適した作物を調べる事もできるので、農地を探されている方々との仲立ちとして弊社でお手伝いできればと思います。
── なるほど、農地を探されているお客さまには心強いですね!今回はお忙しいところ、ありがとうございました!
有限会社東洋住研
- 所在地
沖縄県恩納村恩納1267-2
- 営業時間
09:00~18:00
- 定休日
日曜日
スタッフは全員沖縄出身!グループで
売買からアフターまで一貫フォロー
株式会社MakanaHouse
伊志嶺 忠さん