室内ドアの種類を知って家づくりをもっと楽しもう。
2021.12
新築やリノベーションの設計を依頼したとき、間取りや部屋の大きさは気にするけどドアを気にされる方って少ないのではないでしょうか?
ドアひとつで部屋の動線がよくなったり、自分好みのインテリアスタイルにすることができたりします。また、ドアをあえて付けないことでコスト削減につながることもあります。
工事全体の予算において優先順位はありますが、ドアを知ることでよりお家の満足度を上げることもできます。
目次
ドアの種類:框組ドアとフラッシュドア
室内ドアは構造で分けると框組(かまちぐみ)ドアとフラッシュドアの2種類に分けられます。
框組ドアは、框と呼ばれる太い枠材で構成されていて、凹凸が付いていることからデザイン的に採用されることも多いドアです。
それに対して、フラッシュ戸は芯材で骨組みを作り、その上に合板を張り付けたドアのことです。
これを軸に造作の建具と既製品の建具に分けられるのですが、動線やドアの納まりから開き戸、両開き戸、引き戸、引違い戸、引込み戸、折れ戸など場所によって使い勝手のよい建具を選んでいきます。
それぞれのドアの特徴
造作の建具は天然の木を使い、職人さんが作っているのでコストは掛かりますが、大きさやデザインの自由度が高く、形もいろいろなデザインにすることができます。
表面材も無垢の板材を使ったものや、木を薄くスライスした突板・ポリ合板・メラミン化粧合板などがあり、ガラスや取っ手も好みのものが選べオリジナリティを楽しむことができる建具です。
使う木の種類も選ぶことができて、木の色も質感や風合いを残したクリア塗装やオイルステイン、カラフルな色を使い分けることもできます。
木の質感や味わいを重視する方にオススメですが、特徴として造作の建具は、天然の木を使うので季節とともに乾燥や収縮、反り(弓状に曲がる現象)が起きてしまうこともあります。それによって、お引渡し後に鍵が掛かりにくくなったり、音鳴りが起きたりすることもありますが、木には調湿作用があるので一年を通してみると元の状態に戻ることがほとんどです。
次に既製品の建具ですが、シンプルなデザインと価格を重視される方にオススメです。
各メーカーのドアのデザインは、ほとんど変わらないように見えますが取っ手やガラスの種類や価格に違いがあります。
建具に使われる表面材は主に木目調のオレフィンシートが使われることが多く、ほこりもふき取りやすくなっています。造作の建具と違い、乾燥や収縮、反りが生じないので不具合が起きにくいのも特徴です。
注意しなければいけないのは、水に弱いこと。また、表面材に傷がつき、処置が遅れるとそこからシートが剥がれてしまうことがあります。表面材の上からペンキを塗っても完全な付着とはならないのでDIYには適しません。
その他のドア
最近では、セミオーダーの建具も取り扱っているメーカーもあります。
セミオーダーの建具は造作の建具と既製品のあいだのもので、既製品ではありますが表面材はオレフィンシートではなく木でできています。
価格も造作の建具に比べ安価なので木の質感を残したドアとして取り入れやすく、デザインや取っ手、ガラスなどの種類も造作の建具には劣りますが、豊富に選ぶことができます。
自分好みの色に塗装することも可能なので、今後はセミオーダーの建具を選ばれる方も増えてくるでしょう。セミオーダーの建具を使うことで価格を抑え、壁のクロスや塗装との組み合わせを楽しみ、他にはない自分だけの家を手に入れることができます。
日常のメンテナンス
どの建具も同じように、日常のお手入れがされていないと不具合が発生したり、汚れがしみ込んだりと大切な家の雰囲気を壊しかねません。
造作の建具は経年劣化を味として楽しめるものですが、汚れが付いたからといってシンナーやベンジンを使ってしまうと表面の艶が変色する場合があります。また、既製品の建具も表面材が溶けてしまうので使用してはいけません。
普段のお手入れは柔らかい布でから拭きし、汚れがひどい場合は、中性洗剤を薄めた水で濡らした布を硬くしぼり、強くこすらないように拭くとよいでしょう。
ドアにこだわりを持つと家が楽しくなる
造作の建具と既製品の建具。工事において、どちらか一方を選ばなければいけないことはありません。
ご家族やお客さまが集まるリビングはデザインを重視した造作の建具にし、寝室や子ども室は価格を抑えた既製品の建具を使うこともできます。また、子どもとの思い出づくりにセミオーダーの建具で家族のみんなで塗装をすることもできます。
「たかがドア」ではなく、「明日を変えるドア」にしていきたいですね。
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