海外から沖縄へ移住「中古住宅をリノベーション」
2022.02
条件を満たした土地を選ぶ移住。
仕事のニーズ、生活環境、教育施設、移動のしやすさ、治安などいろいろと検討する点があり、何を基準とするかによって重視するポイントが決まってくることと思います。
今回は海外から移住してきたご家族のケースをご紹介します。
目次
海外で「事業・生活」をしていたご夫婦からリノベーションの依頼
- ①夫婦(30代)、子供1人(小学校低学年)
- ②教育は日本で!と考え、小学校に入学するのを期に移住を決めた。
- ③事業は継続し、海外へもアクセスがしやすく、気候も暖かい地域をと考えたら沖縄が最適だった。
- ④赤道に近く暑い国に住んでいたので、沖縄でも涼しいくらい。
- ⑤中古住宅は住宅供給公社の建売住宅(築25年)を購入した。
「憧れ」を取り入れる
オリジナルのキッチンと洗面台
海外暮らしの時から憧れていた『ヨーロッパ風の家にしたい』というのが全体的な要望でした。特にこだわりのポイントは『キッチンと洗面台』とにかくこの2つにこだわり、何度も打ち合わせを重ねました。
しかし、お客さまが気に入るキッチンや洗面台は無く、全てのメーカーのショールームを訪ねたり、ネットでも探しましたが心を動かされるのは無かったのです。
そうなってくると「オリジナルで造る」の選択となっていきました。
こだわりのポイントは設備ではなくデザイン。しかし…
- ①カウンターは天然石がいい。
- ②洗い場のシンクはステンレスでもいいが、カウンタートップはとにかく天然石で御影石のカウンター。
- ③扉は重厚感のある無垢材にしたい。
人口大理石で御影石調のカウンターもありますが、天然石を扱っているメーカーは少ない。
そして無垢材の扉も無垢材を扱っているメーカーはありますが、取手やデザインも含めるとお客さま自身の気に入ったデザインがなかったとの事でした。
カウンターの御影石の加工は石材を扱う業者と協力体制で
石材業者と打合せ、商品としては出してはいなかったのですが、適当な石材をシンク部分・コンロ部分に穴をあける加工は可能とのこと。
そしてカウンターに使う石はお客さまが住む海外から調達し輸送してもらい、それを石材業者が加工して現場へ納品することで、キッチンと洗面台の天然石材カウンターが用意できました。
水に強く、キレイな木目が特徴のパイン材
いろいろな木材を見ていただき、お客さまの好みのイメージに一番近かったのがパイン材でした。水にも強く、キレイな木目が特徴的です。
ただ希少で高級材なので在庫も少ないのがネックでしたが、そこは県内の建材屋さん数社へ問合せて必要分を購入しました。
キッチン、洗面台の組み立てへ
全体的な予算も考慮し、全てをオリジナルで製作するのではなく、お客さまが仕入れた日本メーカーのシステムキッチンをベースにし、天板・扉を取り替えたカスタムのキッチンとなりました。
背面の食器棚もオリジナルで製作し、こちらの扉も全てパイン材を製作しました。
そして洗面台は、天然石カウンターをベースにオーバーカウンターの洗面陶器を使用して製作。
天然石のカウンター部分はかなり重量があるため、下部のキャビネット部分の骨組みから重厚に製作していき、キャビネットの扉はキッチンと同じくパイン材を使用して製作しました。
協力体制で「憧れ」をカタチに
最初は「どうしようか…」と悩んでいたキッチンと洗面台でしたが、お客さま、建材屋さん、専門業者さんと協力しあって満足いくものが出来上がりました。
『事業の主体は海外、子供の教育環境は日本で』を日本最南の沖縄で楽しく過ごしてもらいたいと思っています。
「憧れ」を追求して出来上がったリノベーション!是非参考にしてみてください。