住まいと片付けの基本は「3つの間」
2022.07
心地よく住まいを整える「3つの間」とは空間・時間・人間のことをいいます。
- 「空間」は収納スペースを有効的に使うこと
- 「時間」は無駄のない動線でスムーズに日常生活が送れること
- 「人間」は家の中で人の「視線」を整えて居心地よく過ごすこと
日々の不満は、ささいなことであっても積もり積もればストレスに。
例えば「探し物が見つからないけどもう家を出ないといけない」とか、「頻繁に使うものをさっと手が届くところに置いておきたいけれど場所がない」とか。
このような小さな不便が解消できれば心にゆとりを持って過ごせますね。
そのための方法の一つとして、今回は『3つの間の整え方』をお伝えします。
目次
片付かない原因は?
家の中が片付かないという方は、どうして片付かないのかその原因を知るところから始めてみましょう。
家の中が片付かない原因としてよくあげられるのが、「物が多い」「収納スペースが少ない」「家が狭い」「子どもがまだ小さい」「家族が散らかす」などなど。
とくに『物が多い』という意見が断トツのようです。
日々少しずつ増え続けた物たち。片付けようと思っていても、重い腰があがらないままその景色に慣れてしまうことはよくあることです。
「物が多い」に該当する場合、物を死蔵品化させているかもしれません。 「いつか使うかも」「もしかしたら使うかも」「たぶん使うかも」という意識から保存しているものはありませんか? 『捨てる=いけないこと』という意識があり、捨てることに対して罪悪感や執着心、不安感が生じてしまう方も多くいらっしゃいます。物の要・不要を選別するときには、「使えるか・使えないか」ではなく『使うか・使わないか』を考えてみると良いとされています。 そして『使う』に選別された物を
- 使う
- 数ヶ月に一度は使う
- めったに使わないけれど必ず使う
に分類してみましょう。これに該当しない物は、使いづらかったり、似た物をすでに使っていたりと使わない理由が見つかるはずです。
収納は「適所・適量」
続いては収納スペースの有効活用について。
収納の基本は
- 適所=使う物を使うところに収めること
- 適量=必要なスペースだけつくること
収納は「物をしまう場所」と思われがちですが、「使う物を置く場所」と考えてみると、おのずと必要なスペースが割り出せて、管理がしやすくなります。
『物の住所』が決まることで、出しっぱなし使いっぱなしがなくなり「あれが無い」と探すことも、ぐんっと減ってストレスフリーに。
スムーズな動線にするには
「動線」とは、家の中で人が動く経路のことを言います。
動線が良くないと家の中を行ったり来たりして時間や労力を余分に使ってしまい大きなストレスに繋がります。
「帰宅してから一息つくまで」や「料理を作って配膳するまで」など、一連の動作や流れを書き出してみましょう。そうすると、「これはこっちにあった方がいい」とか「ここにフックがあると便利」など作業効率アップのアイデアがどんどん浮かんでくると思います。
物理的にクリアできないこともあると思いますが、奥行の浅い収納ボックスやディアウォールなどを活用するのもオススメ。使いたいものを使うべき場所に移動できるだけで今よりもっとラクに日常生活が送れるかもしれません。
動線が整い、仮に1日30分短縮できれば、1か月で15時間、1年ではなんと7日間も短縮できてしまいます。
「見せる」と「隠す」
家の中の見せたくない物が見えていないか、見せたいものは美しく飾られているかを確認してみましょう。
ダイニングテーブルにはDMや調味料が、リビングには部屋干しグッズが鎮座していて、見せたくないけれど収納場所が無くてというお声をよくお聞きします。
雑然として見えるのは、色や大きさの異なるものが一度に視界に入ることが原因。
好みにもよりますが、例えば籐のカゴにリネンのクロス、サイズの大きい物には壁と同じ色の布を被せたり、同じガラス瓶やケースをいくつか並べてみると「見せる」と「隠す」を同時に叶えることができます。色合いや大きさを統一することで目に映る情報が少なくなり、スッキリ片付いて見えるのですね。
わが家でもカゴや布を活用していて、最近は実家で祖母が使用していた和ダンスを沖縄に送ってもらいました。
のんびりやってみる
「3つの間」が整ってくると人の気持ちは必ず変わってきます。
片付けは重労働ですので疲れるまでやらないことを意識しつつ、まずはご自身が心地よく過ごすために、簡単そうなところからスタートしてみましょう。