部屋の狭さ、収納の少なさを
改善したリノベーション事例
2020.04.27

「リノベーションしたいけど何から始めていいかわからない」という方が多いと思いますので、一つの家族の事例を元にリノベーションで住宅のどの部分をどのように変えていったのかをご紹介します。
事例の内容すべては当てはまらないかもしれませんが、同じ事で悩んでいたり、似たような事で困っている方は是非参考にしてください。
目次
夫婦(30代)、子供3人
(小学校高学年、低学年、保育園)の事例
- 築年数20年程度の既存住宅(中古物件)を購入。
- 県の住宅公社だったので質も悪くなく立地も良い物件。
- いつかはやろうと思っていたけど、住み始めた時点では特に不満もなく、リノベーションの事をあまり考えなかった。
- 購入から3年経ち、子供が増え、上の子が部活を始めてから少しずつ生活環境が変わり始めたのをきっかけにリノベーションをしようという気持ちがどんどん大きくなっていった。
不便に感じる部分をリスト化して
やる事を明確に
今回の30代夫婦の事例では、以下の部分に対し不便を感じていました。
① もともと収納が足りていないことと子供が増えたことで、部屋に物が置きっぱなしの状態に。
② さまざまな物が床に散らかっているため、いつも片付いていない家になってしまった。
③ 個室がただの物置になってしまっていて、個室としても使用できない。
④ 玄関が狭く、増えた靴や子供の部活道具が玄関に置きっぱなしに。
⑤ 個室の部屋数はあっても、タンスやベッドを置くだけで一杯になる広さのため物を片付けるには足りない。
不便に感じている部分をそれぞれリスト化して問題点を明確にし、それらを今の生活に合わせてリノベーションしました。


収納と子供の成長に備えた間取りに
(リスト①~③の解消)
まず間取りですが、もともとは一般的な3LDKでキッチンとリビングが一体になっているつくりでした。
そこで、小分けされた部屋とキッチンを、広いリビングと大きな個室になるようにリノベーション。
子供がリビングで宿題をできるくらいの広々とした理想のリビングを実現するためキッチンを対面式に、ダイニングテーブルは横におけるようにしました。
個室はリノベーション設計者の提案で大きな一部屋にして、可動収納で簡易的に仕切ることに。
子供が小さいうちは1部屋で一緒に使ってもらい、中学生になったら3つに仕切って半個室的に使用できるようにしました。
収納と帰宅時の動線を考慮した玄関、
家族クローゼット(リスト④・⑤の解消)
玄関は既存よりも広くし、大きな靴箱兼収納を造って配置したことで増えてしまった靴や子供の部活道具も収納に片付けられるようになり、スッキリとしました。


玄関から続く廊下には家族用の大きなクローゼットを造って配置しています。
子供が部活から帰って来たら、そのクローゼットから着替えを取り、先にお風呂を済ませてからリビングに入ってくるような動線になっています。

家電の配置、食事の準備・片付けに
配慮されたキッチン+α
キッチンでは家電を一列に並べて置きたい要望があったため、オリジナルの食器棚を製作して配置。
家族みんなが座れるダイニングテーブルをキッチンと横並びにさせることで、食事の持ち運びも食器の片付けが楽に。

家に合わせて生活するのではなく、
生活に合わせて家を変える
不便に感じる部分を重点的に改善し、家族のライフスタイルに合わせてリノベーションした事例でしたが、いかがだったでしょうか?
この事例のように住んでから初めて分かること、家族が増えたことで出てくる問題もあります。日々の生活で不便を感じる事があれば「何故、不便なのか」をじっくり考えてからリノベーションに取り掛かりましょう。
これから住宅を購入される方も、今の住まいの生活で不便な点や使いにくかった点を書き出してリスト化し問題点を明確にしていくと、家族との情報共有もしやすく、家族のライフスタイルに合わせたリノベーションへの具体的なイメージがしやすくなるかもしれません。
まずは家族での話し合いからはじめて、そこから家族のライフスタイルに合わせたリノベーションを検討してみましょう。
この記事を書いた人
LSDdesign株式会社


LSDdesignは、建築・商業施設・リノベーションに始まり、プロダクトやグラフィックまで多岐にわたるジャンルを通して、“モノヅクリ”へと関わってきました。常に新しいことにチャレンジし、イノベーションし続けるクリエイティブな集団としてデザインと向き合いながら成長したいと思います。
※LSDdesign株式会社はリノベーション協議会の会員です。
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