リノベーション時の間取りづくりのポイント ~子ども部屋~
2024.01
若いカップルや、まだ子どもが小さいファミリーのリノベーションの設計を進めるときに、必ずと言っていいほど悩むポイントがあります。
それは「子ども部屋をつくるかどうか」。
今回は、子ども部屋をつくるかどうかを考えた際のポイントをご紹介します。
目次
間取りはどう考える?
「子どもが大きくなったら子ども部屋は必要になるよね」
「今は1人だけど、将来2人目が産まれるかも」
「それなら2部屋確保して残ったスペースに夫婦の寝室とリビングとダイニング・・」と考えがちです。
リノベーションからしばらく経った家庭を訪問すると、「せっかく子ども部屋をつくったけど、勉強する時も遊ぶ時もリビングを使っていて、部屋を使うのは寝る時だけで子ども部屋はいらなかった」と話される方もいます。
子ども部屋の必要性は子どもの性格や性別、さらに「自分が小さい頃は子ども部屋がなかったから、自分の子どもには○年生になったら絶対に与えてあげたい!」や「子どもには部屋に閉じこもらずに家族みんなで過ごしてもらいたい」など、「子どもたちに自宅でどう過ごして欲しいか」という親の思いによっても異なります。
リノベーションの竣工が住まいの完成ではありません
既に子どもが大きくて、すぐにでも子ども部屋が必要な場合や、もともと部屋数が多い戸建てや広いマンションをリノベーションする時など、スペースに余裕があるなら子ども部屋を確保しておくのもひとつです。
しかし、限られた面積のマンションをリノベーションする時に、まだ子どもが小さいもしくはまだいないのに、子ども部屋を設けるのは勿体無いと思いませんか?
リノベーションの竣工が住まいの完成ではありません。
長く住むなかで設備が壊れたり、内装が傷んだりして交換や修繕が必要になるように、間取りも家族構成やライフスタイルなどの変化に合わせて手直ししていけば、その時々の「今の暮らし」をより快適にすることができます。
将来的に手直しすることを想定しておく
例えば、リノベーション当初は一部屋を広く使えるよう大きな空間を確保しておき、子ども部屋が必要になった時に、その部屋を仕切ることができるような設計をしておくこともできます。
子どもが小さいうちは広い寝室としてみんなで使い、大きくなって個室が必要になった際には家具を使って仕切るもよし、改修工事で壁を設けて仕切るのもよいでしょう。
リノベーション後の家族のライフスタイルに合わせた改修工事を想定して、照明とスイッチをそれぞれ2箇所、扉も2枚つけておいたり、将来壁を設ける部分に下地材を入れておいたりすることで、後の改修工事の費用を抑えることもできます。
年月が経って子どもが独立した時は、今度は必要無くなった壁を取り払って、また一つの広い部屋として使うこともできるのです。
住む人の生活の変化に合わせて住まいも少しずつ変化させることで、その時々に合った暮らしを実現することができます。
リノベーションするにあたって間取りで悩んだ時は、まずは向こう10年の暮らしやすさを考えてみることをおすすめします。