変わったカタチの住宅でも大丈夫!もとの形状を活かしたリノベーション事例
2021.01
家の形というと「四角」を想像する事が多いと思います。実際、住まいの形は四角形がほとんどで、三角形や丸型は少々珍しい部類です。しかしながら、四角形の住まいであっても中には変わった形をしているものがあります。
今回、リノベーション事例として紹介する家は
「四角形ではあるものの直角がない」、「台形にも見えるが平行している壁がない」
という、普段目にしている住まいとは異なり、購入に対して不安がよぎるかもしれない形状となっています。
少し変わった形状をした住まいでも「この家を家族が住みやすくするには、どうリノベーションしていったらいいのか」と考えられながら施工されたリノベーション事例をご紹介します。
目次
リノベーション事例:夫婦(30代)、子供1人(小学校低学年)
- 中古の建物を購入
- 建物1階は店舗、2~3階は住宅で4階はアパートの複合建物
- 大きな土地ではないものの、その土地いっぱいに建物がつくられている
- 四角形の建物だが直角の壁はなく、台形でもないので平行した壁もない、少し変わった間取りの家。
- 少し、いびつな形とも言える「ナナメの壁」の家。
「はたして、家族が使いやすい間取りになるだろうか」という不安はありつつも、リノベーション会社に設計を依頼。
何度か打合せを重ねた後、設計者から提案された平面プランを見た時に「あ、これならなんとかなりそうかも。」と良い意味で予想外の間取りとなった。
ナナメの壁を活かした間取りに依頼主も満足
リノベーションの依頼主に、感想を聞いてみました。
リノベーションを依頼してみて、いかがでしたか?
少しいびつな形の家だったので、私たち家族の要望する間取りにした場合、デッドスペースや使いにくい部分ができるのではないかと思っていました。
しかし、設計者から提案のあった平面プランは無理やり直角を作るような部屋割りでなく、ナナメの壁の形状に合わせて配置されていたため余分なデッドスペースもなく、ナナメになっている部分がキレイに使われていました。
なんだか敢えてナナメにしてカッコよくデザインしているようなプランだったのです。
一番気になっていたユニットバスの窓も、ナナメの壁のおかげで出窓のようなデザインになっています。
元の住宅の間取りをすべて壊して、新しく造り直すフルスケルトンの工事になるため、建築コストは予定よりも少しオーバーしましたが、建物を活かすには提案してもらったプランが一番良いと考え着工しました。
リビングの壁に取り付けた造り付けの家具も、ナナメの部分まで一体で制作されていてスペースが有効活用されています。トイレの壁もナナメになっている部分は奥行があって広く感じられます。
リビングの床材もまっすぐではなく敢えてナナメに貼ってもらい、キッチンは飲食店の厨房のように独立しつつも繋がりのある造りにしてもらいました。
また、家族ともにアンティーク調が好きだったので要所に古材を使用してもらったおかげで、新築では出せないような味のあるデザインとなりました。
リノベーションでどういう間取りになっていくのかという期待と不安の中で、建物自体がいびつな形という、更なる不安もありましたが、できあがってみるとこの家でなければ成立しなかったデザインの家に仕上がったと思います。
普通の家では味わえないオリジナリティあふれる家ができあがり、楽しい毎日に満足しています。
いろいろな意味で「角度」を変えて考えてみる
一見するとリノベーションが難しそうな形状の家でしたが、そういう形状もうまく利用して活かすデザインとなった事例です。
見る角度を変えてみると新しい発見もあり、角度のついたナナメの壁など色々なスペースを有効利用していくので、作っていく過程も見ていて楽しかったと思います。
今までとは違う視点が生まれてくるリノベーション。是非参考にしてみて下さい。